H. O

地方格差 × マイノリティの
ルーツ
バラバラな背景の人と人に
橋を架け
コレクティブ
インパクトを仕掛ける人

2017年入職
東北事業部
心理学部卒

Carrer Pass

2014年
羽後町総合体育館 臨時職員として勤務 + 個人塾で講師のアルバイト
2016年
湯沢市立湯沢東小学校 非常勤職員として児童の特別支援にあたる
2017年
キッズドア入職
東北事業部配属、仙台市内および南三陸町の中高生支援に携わる
2019年
チーフコーディネーター職昇格
2021年
キッズドア認定トレーナーとして、学習支援コーディネーター養成講座の講師を担当

父の病気、不登校、
大学受験失敗、公務員浪人

私が幼少期の頃に父がうつ病になりました。当時、母が小さなスナックを経営していたので、家族3人暮らしていくことはできましたが、薬が合わず、父の具合は一向によくならず。最終的に父は関西の地元に戻ります。私が小学3年生の頃でした。それから母との2人暮らしがはじまりました。

時が経ち、高校生になり、うつ病の治療に薬以外の手立てはないのかと調べたところ、カウンセリングのことを知った私は、大学で心理学を学ぼうと決意します。

ところが、志望した東北の大学に不合格。母が駆けずり回ってお金を集めてくれて、仙台の予備校で1年間、浪人生活を送ることになりました。

しかし、2度目のセンター試験でまたもや大失敗。なんのための1年だったのか……。悲嘆に暮れる私に、チューターの方が、二次試験でがんばれば受かるかも、とそれまで全く視野になかった北海道の大学を紹介してくれます。急遽出願し、ギリギリで合格することができました。

それまで東北以外の選択肢を一切考えてこなかった私は、その時はじめて、全国にはたくさんの大学があって、選ぶことができるんだと心底実感しました。この体験は、地方の情報格差、学力格差の問題に取り組む自分自身のルーツになっています。

大塚広基の写真

私にはもう1つルーツがあります。実は小学5年生の1年間、不登校をしていました。当時の私は先生の間違いを指摘してしまうような子で、それを疎んじられたのが原因だったようですが……、ストレスから突然体調を崩した私の話を聞き、母は、「それなら行かなくてもいいんじゃない?」と言いました。

しかし周囲の反応は、「あそこの子は不登校だから関わらない方がいい」「先生が正しい、お宅の子が間違っている」というもの。1日で友達がいなくなりました。この時にマイノリティな体験をしたことが、将来似たような境遇の子どものために何かしたい、という思いにつながっていきます。

話を戻し、大学では社会心理学を専攻。少年院で子どもの更生教育を行う法務教官や、児童養護施設の相談員などを視野に、心理系公務員を目指すことを決めました。

しかし、ここでも第一志望の職種に合格できません。実家に戻り、バイトをしながら4年ほど公務員浪人をすることになります。

ただ幸いなことに、その間、地元で臨時職員を経験し、自分が公務員に向かないと身をもって知ることができまして(笑)。これがなかったら30歳の年齢制限ギリギリまで試験を受け続けたでしょう。それから、自分の進路について考え直し「学校でも塾でもない、子どもとの距離が近い仕事」を探しはじめます。

2時間の懇談、
29歳で人生が動き出す

「今年中に次のステップを決めたい」。そう思っていた私は、29歳の12月にダメ元で東京のキッズドア事務所に電話をしました。クリスマス直前、別件で東京に出かける予定があったこともきっかけの1つでした。

「ちょうど行くのですが話を聞けますか?」「いいですよ」

突然の連絡だったにも関わらず、事務局長と女性職員の2人が対応してくれて、事務所で2時間、じっくり話をしてくれました。(今のように組織が育ってからではこうはいかなかったと思います!)

ここならば、子どもと近い距離で、自分と近しい境遇にある子たちのために何かできるかもしれない。

ちょうど東北事業部でも人員を募集しているということで、面接を受けることを決めました。その後は自分でも怖いくらいにすんなりと話が進んでいき採用が決まります。ずっと進まなかった私の人生は、ここから一気に動き出すのです。

最初の1、2年目は怒涛の日々で、あっという間に季節が巡っていきました。徐々に周囲に目を向ける余裕が生まれ、最近では組織の内外を広い視野から見渡せるようになってきたと思います。

具体的に、入職5年目の現在、東北事業部のチーフコーディネーターとして、スタッフのマネジメントやステークホルダーの方々とのやり取りをメインで担当。事業部長と現場の橋渡し的存在=中間管理職の立場から、福祉・お金・広報・IT・労務管理などの広い知識を学びつつ、日々業務に当たっています。

どの現場でも、子どもたち、ボランティアの学生・社会人の方、スタッフ、といったバラバラの背景をもった人たちとの出会いがあり、関わることできるのがキッズドアの魅力の1つです。自分が橋渡しをして、1つ1つつながり、形ができ、場が動き出すのを見ると、ある種の達成感を感じます。私にとって、それがこの仕事の楽しさです。

大塚広基の写真

地方の格差解消に、
コレクティブインパクトを
起こしたい

私自身が駅やファストフード店もない秋田の片田舎で生まれ育ったため、都市と地方の機会格差・文化的資本の格差に課題を感じています。

地元で大学生を見たことも話したこともなく、思えば、大学についてあまり調べることもせず、限られた情報から選ぶという、危険な進路選択をしたものです。

地方の中でも郡部の子たちは特に顕著で、出会う大人は学校の先生と親がほとんどで、SNSが使えても自分のために何を調べるべきかわからない。学校は家から通えるところ。書店もないから本を通した偶然の出会いもないまま、就職が人生初の決断で、「自分で決められないから決めてほしい」と言う子どももいます。彼ら自身がこの問題を認識しづらいことも、解決を難しくしています。

そんななか、昨年度からキッズドアの知見をシェアする新たな取り組みとして「学習支援コーディネーター養成講座」がはじまりました。私も講師として参加しましたが、志を同じくする団体や個人の方たちと新たなつながりが生まれつつあります。

今後は各地で教育活動や学習支援を行うみなさんと連携しながら、地方の子どもたちにコレクティブインパクトを起こしていきたいです。ひいては東北をエンパワーメントできたらいいなと思っています。

大塚広基の写真

Weekly Schedule

ある1週間のスケジュール

月曜
休日
火曜
学習会の対応、次回の学習会準備、アルバイトスタッフへの連絡
水曜
全体ミーティング、事業部のメンバーと情報共有、学習会の対応
木曜
学習会の対応、次回の学習会準備、アルバイトスタッフへの連絡
金曜
休日
土曜
学習会の対応、生徒・保護者への連絡
日曜
学習会の対応、ワークショップの企画作り、生徒・保護者への連絡